
針山愛美
Emi Hariyama
ボリショイバレエ学校を首席で卒業後、モスクワ音楽劇場バレエ団、エッセンバレエ団(ドイツ)、米国バレエインターナショナル、クリーブランド・サンホセバレエ団でプリンシパルとして活躍。
その後、ボストンバレエ団やウラジーミル・マラーホフ率いるベルリン国立バレエ団に所属し、数々の作品を踊る。
レニングラード国立バレエに招かれ『白鳥の湖』『ジゼル』に主演して大成功を収め、ウランウデ国立バレエ団での客演時には大臣より表彰を受けた。
モスクワ国際バレエコンクール特別賞、ニューヨーク国際バレエコンクール銅メダル(日本人初)、パリ・インターナショナルコンクール銀メダル(金メダルなし)を受賞し、国際的に高い評価を得ている。
アメリカ、ロシア、ヨーロッパなど世界各地の舞台で活躍し、イリク・ムハメドフ、ウラジーミル・マラーホフ、ホセ・カレーニョら世界的ダンサーたちと共演。ダンスと音楽を融合させた舞台を数多くプロデュースしている。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とは、バーデン=バーデン音楽祭およびベルリン本拠地で共演。ベルリンでは日本大使館や劇場、アートスペース、ギャラリーなどで公演を企画し、英国大使館ではミハイル・バレンボイムらと共に震災復興チャリティー公演を開催した。世界的チェリスト、ダヴィド・ゲリンガスとともに「バッハプラス」をプロデュース・共演し、リトアニアやドイツ各地、仙台で公演。リトアニア首相出席の公演にも出演し、2016年にはベルリンで開催された「マラーホフとフレンド」ガラ公演で自作作品を披露し絶賛を浴びた。
教育・振付活動にも力を注ぎ、ロシア、ヨーロッパ、日本各地のバレエコンクールで審査員を務めるほか、ヨーロッパやアメリカでインターナショナルワークショップを主催。世界各国のバレエ団やバレエ学校に招かれ、振付・ステージングを担当している。
ウラジーミル・マラーホフのアシスタントとして、スロバキア国立コシシェバレエ団『バヤデルカ』、クロアチア国立バレエ団『白鳥の湖』『くるみ割り人形』、香港バレエ『バヤデルカ』、キエフ国立バレエ学校『パキータ』『仮面舞踏会』などを手がけた。DVD・CD『マラーホフ マスタークラス』『マラーホフ バリエーションレッスン』もプロデュースしている。
日本では東京混声合唱団とのコラボレーションも行い、舞踊を軸に幅広い芸術活動を展開している。
また、写真家としても活動し、ドイツの新聞に作品が掲載されるほか、ラトビア・リガでは「バレエの裏側」と題した個展を開催。芸術表現の多様な可能性を追求している。
メディアでも数多く取り上げられ、テレビ番組『情熱大陸』『NNNドキュメント』で特集されたほか、NHK BS1『この舞に祈りを込めて』では50分にわたるドキュメンタリーが放送された。NHK Worldや讀賣放送ではコロナ禍での活動が紹介され、ドイツでもドキュメンタリーが放映された。
日米リーダーシッププログラムフェロー、フルブライト奨学生としても知られ、2017年から2020年にかけて神戸女学院大学客員教授を務め、2021年より豊中市立文化芸術センター舞踊部門プログラムディレクターを歴任。
クラシックから新古典派まで幅広いレパートリーを持ち、後進の育成と国際的な文化交流にも尽力している。
ジャパンインターナショナルバレエカンパニーを設立し、2019年6月にはカザフスタンの世界フェスティバルで成功を収めた。
2020年にはNHK名古屋ニューイヤーコンサートに出演し、2022年『24時間テレビ』ではX JAPANのYOSHIKIと共演。構成・振付・演出・衣装も手がけた。
長編新作バレエ『鶴の恩返し』を制作・プロデュースし、関西万博協会主催の開幕オープニングイベントやヨーロッパの国立劇場で上演されている。
現在、PASONA Awaji World Ballet芸術監督、淡路島ユネスコ協会理事を務める。著書に『世界を踊るトゥシューズ』がある。